ふわっとマーケティングの誘惑にご注意 #かん味処

ふわっとマーケティング


前回書いた食のプロ、カンさんの講座通称「#かん味処」の第2回に参加しました。今回のテーマは「一次産業を取り巻くブランド・コンサル・マーケティングの全体像」でございました。講座レポート(と言うか単純な感想)記事をブログじゃなくて別にnoteとかに分けようかなぁ。なんて思ったりもするけれど、ひとまず今回もこちらに。

さて、一次産業従事者でもない私がこの#かん味処に参加している理由は多分色々あって、「課題や陥りがちな思考など、結構どの産業や業種にも共通する」とか、「知識欲と好奇心」とか、単純な自分本位な理由も大いにあるし、私が普段大層お世話になっていて応援している農家さんの方々を、もっと知りたいし、消費者(私)と不幸な認識齟齬があれば、その認識を合わせて行きたい。そして、私がどう関わっていけるかと言う模索のためでもある。あと、多分、この頃ちょっと私怒ってたのかもしれない。もしくは疲れていたのかもしれない。「消費者をこう動かそう」みたいな「ん?」と思うチョロいブランディング戦略を目の当たりにする事が増え、「軽くバカにしてません?舐めてません?」みたいな、そんな気持ちもあった。今回のテーマ「一次産業を取り巻くブランド・コンサル・マーケティングの全体像」が一体全体どうなっているのかを知ってみたかったと言うのが大きいかなぁ。そんな感じで参加した第2回かん味処。

自分の範疇を決めよう。数字は信用。

野菜を作りながら商品企画を行い、販売計画を立て、販路に乗せていく。農家さんは本当に何でも屋だなといつも本当に頭が下がるのだけれど、言っても自分が注力する範囲を見極めて、後は専門の人に任せると言うのもまた大切なこと。その範疇の見極めと、ではそれ以外の部分を外出しするときに、頼る専門家の見極めとコスト計算は非常に重要だ。
作る前・作る最中・作った後
モノを作ってから私たちの手に届くまで、「作る前」「作る最中」「作った後」の3段階に分かれている。農家さんの「主」となる一番注力すべきはもちろん「作る」こと自体で、そこを誠実に実直に向き合うのが大切だし、そこがダメなら、どんなに美しく取り繕おうが継続的に売り続けることはできない。そこで、作る前、作った後に関する部分を専門家に頼るとする。
そこで確実に大切なのは、どの部分も具体的な数字を共にした検証や提案だ。もう数字大事!これは、どの事業でも言えるのだけど、売上は追っているけれど、利益と言うかコストを見ていない人は不思議ととても多い。いくら売れたとしても、そこにかかったコストが大きいと、全く儲けにもならないのだけれど、フワッとざっくりだったり、自分の実働をコストに含めていなかったりするのだ。同じく頼ろうとする専門家の中にもフワッとざっくりした提案をされる方が少なからずいる。数字=信頼と思っていいと思う。優しく甘い言葉は、心は満たすかもしれないけれど、腹は膨れないぞ。むしろコストが膨れるぞって話だ(笑)。見た目に分かりやすいと言うか派手な部分なので、「風」な人が結構寄ってくるなぁと言うのも感じる。私がモヤっとしていた部分はきっとここだったんだろうと講座を受けて思った。「ファンが増える」だとか「愛される」だとか、心地よい話は、片耳程度で、ちゃんと数字ベースのゴールベースで示せるパートナー探しの重要性を感じた。

PDCAはCA起点で

事業活動において、PDCAサイクルはとても大切だと言われているけれど、これが失敗する元だと言われて、結構へーって思った。
 PDCAサイクル
CAPDサイクル
Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の場合、スローガンやビジョンなど、壮大な計画を立てがちで、検証と修正が難しくなるからだとのこと。まずはChech(評価)すると言うか、チェックポイントを決め、それに対するAction(改善)を繰り返し、そしてそれに基づく計画を立て実行して回していく事で、検証と修正が可能になるのだ。「100苗中、10個ハネたら変更する」「1時間で20箱梱包」など、具体的に数字を含めたCheckを先に設定し、そこから需要予測や中期経営計画に合わせたPlanを練って実行していく。つまりCAPDである。それを繰り返すことで、継続的に成長できる事業活動が行えることになる。なるほどなぁと、一次産業でなくても、どの分野にも使える考え方だなぁと、目から鱗ポロポロだった。

タッチポイントを増やしてリスクヘッジを

配送リスクも大きい
今の時代、農産物の販売先は、市場出荷の他に、飲食店、道の駅や産直、私がよく使っている産直ECなど様々だ。生産物や場所柄、戦略など色んな要素で、割合は人それぞれ違うけれど、それでも特に今後はタッチポイントを増やし、リスクヘッジをする必要があるのは、コロナ禍などを経験して身を持って感じているはずで、さらに、最近リリースされた楽天と日本郵便との業務提携等は、今後産直ECサイトを利用している生産者にも少なからず影響が出てくるはず。第三者の物流に乗っかっている以上、そこが逼迫すると生産物を予定通りに届けられないリスクは自分ではコントロールできないし、今回の様な提携で、楽天の商品が日本郵便の物流を使って、どこでも簡単に手に入れられるようになると、消費者にとっては利便性がかなり上がるけれど、じゃぁ高い輸送コストを使ってわざわざ産直ECで買う理由とは!?と言う事にもなってくる。そうした時に付加価値をつけるという施策も必要かもしれないが、言うほど私たち消費者はストーリーを食べている訳ではない。野菜や肉や魚を食べているのだ。なので、お客さんとのタッチポイントを増やし、一つの販路に頼らない。特に自分のコントロール範疇から外れる第三者に寄りかかり過ぎない。そういうリスクヘッジがとても大切で、生産地から自分で運べる納入先を開拓する事もとても重要になってくるとのこと。そうだよなぁ。そうなると、やっぱり行き着く先は、地産地消というのが、生産者消費者にとっても一番自然で幸せなことだろうなと、散々全国から買い散らかしつつ、しみじみと感じた。

講座を受けて

「分かる。よーく分かる。言わんとすることはよーく分かる。じゃぁ、どうすりゃいいだろうか」と、参加者全員に大きな頭痛と宿題を残してくれたような第二回かん味処。至極当たり前で凄く大切なことをシンプルにお伝えしてくれたと思う。
そして、どこかで「?」と思いながらも、流れというか、流行りというか、やらなきゃいけない気に乗って流され、フラッと足を踏み入れ悩みかけていたブランディングへの誘惑。その原点に立ち戻って、事業としてどうやって行くかを再考している生産者さんたちがもの凄く印象的だったし、そこから出した答えに早々に対応しているのを目の当たりにして、「さすが経営者だ!」と、とっても格好良くて尊敬した。そういう実直な仕事をしている方は、土から栽培方法から値付けまで、フワッとした所はなく、かなりシビアに追求している方なので、出来上がる生産物も本当に美味しいく素晴らしい。これからも1ファンとして、お世話になりたい!そう、ファンって私が勝手になるもので、ファンにならされた訳でもチョロいブランディング施策にしてやられた訳でもない。いつの間にか私の中でブランドになってしまっていたんだ!と、青い鳥を見つけた時のように、「あ、ここにあった!そう言うことか!」みたいな感じで、ふわふわモヤモヤ感じていた事が、この講座を受けて結構スッキリしたのでありました。カンさん、皆々様、どうもありがとうございました!!!


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